風邪の薬、1日2回でもいいですか?

2024.04.16

こんにちは。
花粉症の恐怖から少し解放されつつある、花粉症患者の院長岡田です。
外にいたり、風が強いと少し目の粉っぽさを感じることはありますが、だいぶハナ症状も目の症状も落ち着いてきてると感じています。
僕のマンションは天気がいいと富士山が見えるんですが、最近は霞んで全く見えないです。
他の花粉なのか、黄砂なのか…って感じですね。

先週までに比べて、昨日は発熱患者さんがだいぶ増えました。
でも、コロナやインフルエンザは検査してもあまり陽性にならないことが多いです。
小さい子で、熱が続いたりハナ水や痰が多い子はRSウイルスが多いですね。
喉が痛い子は相変わらず溶連菌が多いです。

でもやはり、前回お話しした「保育園の洗礼」が多い印象です。
風邪をひいて熱を出した、という感じです。
新入園したばかりの子だけでなく、そうじゃない年齢の子たちでも、
クラス替えや入学などで普段接する人が今までと変わった、ということが多いと思うので、
それに伴って風邪をひいて熱が出る、ということです。
ただ、検査してみないとコロナやインフルエンザかどうかの区別はできないのと、
熱が下がった後いつから登園・登校していいよ、ということがはっきり言ってあげられない、ということもあります。
もちろん検査自体は僕は強制はできませんが、なるべく熱が出たときは検査したほうがいいと思います。

新しく幼稚園や保育園に入園したお子さんが受診した際、
親御様から、
「お薬を1日2回にしてもらえますか」
と言われることが良くあります。

お子さんのお薬は、その飲む量を体重で計算して決めます。
例外としては、アレルギーのお薬が多く、年齢によって決まっていることが多いです。
抗生剤やアレルギーのお薬など、お薬の効果の持続時間などから1日1回から4回に分けて飲む、と飲み方が決まっているものもあります。
一方、痰きりなどのお薬は、
「1回あたり~mg/kgで、1日3回」
という感じで、1日量ではなく、1回ずつの量として決められている上でそれを3回飲んでください、ということになります。
そのため、
「1日2回しか飲めない」
場合は、1回分の量はそのままで、2回飲んでください、ということになります。

ここまでのお話し、お分かりいただけましたか?
僕はよく1日3回で5日分、という感じでお薬を出します。
それは、効果判定の部分と、それくらいの日数で症状の変化が出てくるかな、という予測からです。
その出し方の場合、合計15回分のお薬が出ることになります。
これを1日2回にした場合、
1回分の量は1日3回の時と同じ量で、合計10回分のお薬をお出しすることになります。
時々、本来3回で飲むはずの量を、2回で飲むように処方されてることがあります。 
そうすると、1回に飲む量が通常量の1.5倍になってしまいます。 
薬を飲むこと自体の不具合が出てしまう可能性があるので、これは避けた方がいいと思います。

風邪の薬は一応「食後内服」となっていますが、食事のタイミングとはそんなに気にしなくていいですので、
僕は飲めるときに飲んでくださればいいと思います。
例えば、朝飲んで、帰宅後に飲んで、夜寝てるときにハナや咳がつらくて起きたときに3回目を飲んでいただければいいと思いますし、
ぐっすり寝てくれた場合はあえて起こすことなく寝かせてあげればいいと思います。

大人でも1日3回薬を飲むのは面倒ですし、保育園や学校がお休みの日だとしてもこどもに3回薬を飲ませるのはなかなか大変ですね。
僕もよく忘れます。なので、あまり偉そうなことは言えないです。
溶連菌の時の抗生剤など、絶対に飲み切ってください、という薬以外の風邪の薬であれば、
血圧の薬や糖尿病の薬のように、絶対に飲まないと治らない、という薬ではないですから、
飲ませることにあまりプレッシャーを親御さんご自身にかけすぎないように、
飲んでくれたらいいな、というくらい、気持ちを楽に持って飲ませてあげてくださいね。

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